彼女のいびき:睡眠時無呼吸症候群(SAS)の可能性と見分け方
いびきは多くの人が経験する症状ですが、単なる「音の問題」として片付けてはいけない場合があります。特に**睡眠時無呼吸症候群(SAS)**の可能性があると、健康リスクが高くなるため注意が必要です。
1. 睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは
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睡眠中に呼吸が**一時的に止まる(10秒以上)**状態が繰り返される病気
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呼吸が止まることで、酸素不足・睡眠の質低下・日中の眠気などが起こる
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放置すると高血圧・心疾患・糖尿病・脳卒中などのリスクが高まる
男女とも発症しますが、女性は閉経後や肥満、ホルモン変化でリスクが上がります。
2. SASのいびきと普通のいびきの違い
(1) SASの特徴的ないびき
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途切れ途切れで、呼吸が止まる瞬間がある
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呼吸が止まった後、大きないびきや咳込みで息を取り戻す
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眠りが浅く、寝返りや体位変化が多い
(2) 普通のいびき
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一定の音が続く
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呼吸は途切れず、寝返りも少ない場合が多い
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日中の強い眠気や集中力低下は少ない
3. 見分け方のポイント
(1) 家族やパートナーの観察
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呼吸が止まる時間や回数を記録する
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いびきのリズムが乱れているかチェック
(2) 日中の症状を確認
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強い眠気や集中力低下がある
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頭痛や肩こり、倦怠感が続く
(3) 健康リスクと関連する体型や生活習慣
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肥満や首回りの脂肪が多い
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喫煙・アルコール習慣がある
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ホルモンバランスの変化(更年期・閉経後など)
4. SASが疑われる場合の対策
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早めに医療機関で相談
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睡眠専門外来や耳鼻咽喉科で検査(簡易検査やポリソムノグラフィ)
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生活習慣の見直し
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体重管理、アルコール・喫煙の制限
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横向きで寝るなど姿勢改善
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治療方法
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CPAP(持続陽圧呼吸療法)
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マウスピース型装置
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外科的治療(重症例)
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5. 注意点
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女性はSASの症状が軽めで目立ちにくく、発見が遅れやすい
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放置すると、心血管系のリスクが男性より後年に高まる
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パートナーとしては、責めるのではなく医療相談を促す姿勢が大切
まとめ
彼女のいびきが単なる音の問題ではなく、睡眠時無呼吸症候群(SAS)のサインである可能性があります。見分け方のポイントは以下です:
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途切れ途切れのいびきや呼吸停止がある
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日中の強い眠気や倦怠感がある
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健康リスクに関連する体型・生活習慣がある
こうした症状がある場合は、早めに医療機関で相談し、生活習慣改善や治療を検討することが重要です。